女性MRのキャリアVol.01 MRの働き方のイメージと現状

女性MRのキャリアVol.01 MRの働き方のイメージと現状

MRというと、専門性が高く高収入な営業職というイメージを多くの方がお持ちかと思います。
そのイメージとセットになっているのが、朝早くから遅くまでの長時間勤務や、全国転勤などハードな労働環境が挙げられると思います。

実際、大手求人サイトなどでMRの求人情報を検索すると、全国転勤をうたっているものも多い状況です。

そのため、とりわけ既婚女性MR(とりわけ育児中の女性MR)や家族の介護が必要なMRにとってMRとして働き続けキャリアアップしていくことは難しいのではという想像が広がるわけですが、実際どのようになっているのでしょうか?

1.MRの数と男女比

MR認定センターが昨年7月に発表した「2017年版MR白書」(※1)によると、2017年3月31日時点でMR業務についている者の総数は、63,185名(前年比950名減)で、そのうち男性54,185名・女性9,000名でした。

また、MR以外の認定証取得者は総数11,260名(うち男性9,183名・女性2077名)、管理職は総数8,961名(うち男性8,765名・女性196名)となっており、男性が多く活躍する職場であるといえます。

合計 男性 女性
MR数 63,185 54,185 9,000
MR以外の認定証取得者 11,260 9,183 2,077
管理職(※2) 8,961 8,765 196
合計 83,496 72,133 11,273

「2017年MR白書」より作図(2017年3月31日時点)
※1 MR認定センターに登録している製薬企業192社およびMR業務委託・派遣企業(CSO)17社・卸1社を対象に調査。
※2 管理職とはMR支援のために医療機関などを訪問する支店長、部長、所長、課長、グループマネージャーなどをいう。

2.MRの働き方のイメージと現状

MRの長時間勤務というイメージについてですが、個人的な経験や先輩・同僚の様子などを考えると、ここ数年で大きく変わったように感じています。

もともとMR職は外回り営業であり、医療機関の訪問スケジュールなど自身の裁量の大きい職種であるので、子どもの授業参観など家庭の都合を前もってある程度考慮して予定を立てることが出来るという意味では子育てとの両立が可能な環境であるといえます。

企業によっても風土・習慣が異なるので一概には言えませんが、医療機関などへの直行直帰を認めている会社も多いので、この点でも育児や介護など家庭の事情をサポートする制度があったということに加え、「働き方改革」「ワークライフバランス」「ダイバーシティ」といった言葉に代表されるここ数年の国内における取り組みと労使における意識改革が、制度を使える状態に推し進めているように感じています。

3.大手製薬メーカーの子育て支援取り組みの一例

企業名 制度名
アステラス製薬

在宅勤務制度、育児のための営業車両使用 など

武田薬品工業

ファミリーケアMR、企業内保育所(タケダキッズ) など

日本イーライリリー

リリーフMR制度、ダブルカバー など

MSD

会議・研修時の託児サポート、育児短時間勤務制度 など

社会的な背景としては、とりわけ都市部において保育所・学童不足が深刻な問題となっているのでMR職だけが女性に厳しいというわけではありませんが、MR職において女性の人数が少ない理由として掲げられるのは、長時間勤務や子育てなどへの支援の有無に加えてやはり全国勤務という勤務形態の影響があると思います。

入社したときにはさほど問題と感じていなかった「全国勤務」というスタイルが、結婚し家族が増えてという家庭の状況が変わっていく中で大きな問題となっていくのは、女性MRはもちろん、男性にとっても共通の悩みの一つではないでしょうか。

これまでは業界の雰囲気として、女性MRは結婚・出産を機に退職もしくは社内での転勤の無い職種への配置転換を願い出たりすることが多かったのも事実です。

が、近年では深刻な労働力不足が予想される中で、製薬業界にあっても優秀な人材の確保・育成は喫緊の課題であり、縁あって入社し時間をかけて育成した人材が活躍できる環境を整えようという動きが出てきました。

その一つが、「地域型MR」「勤務地限定」といった転勤を伴わないエリア採用です。 これまでも、「総合職MR」という形に対して転勤の無い「一般職MR」という採用はありましたが、給与面や待遇に差が発生していることも多かったり、途中で枠を変更するということが出来ないなどの問題点も多く、働く女性のキャリア維持を助けるものとは言えない状況でした。

が、ここ数年の働き方改革の流れに加え、地域医療連携の重要性が増してきたという製薬業界の事情もあり、より高い地域医療への貢献を目指すためにも勤務地が限定された採用方法が見られるようになりました。

4.大手製薬メーカーの地域限定採用取り組みの一例

企業名 制度名
武田薬品工業 勤務地限定制度
日本イーライリリー myキャリア制度

とはいえ、大手製薬メーカーにおける地域限定のMR採用は、子育て支援に比べてまだまだ少ないのも現実で、転勤が女性MRのキャリアの大きな壁となっています。

「MRという仕事は好きだけど、家族との暮らしもあきらめたくない。」
次回はそんな女性MRに注目されているコントラクトMRとワクチン領域MRについてお話させていただきます。

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