製薬大手メーカーを中心に、子育て支援制度や地域限定採用なども広がりつつありますが、業界全体としては、既婚女性MR(とりわけ育児中の女性MR)や家族の介護が必要なMRにとって、MRとして働き続けキャリアアップしていくことは難しい現実があるということは、前回までにお話ししました。
今回は、「MRという仕事は好きだけど、家族との暮らしもあきらめたくない。」
そんな女性MRに注目されているコントラクトMRとワクチン領域MRについてお話させていただきます。
コントラクトMRとは、CSO(MR派遣およびMR業務受託企業)に所属するMRのことで、いわゆる派遣MRと表現される働き方です。
CSOには、派遣された製薬企業のMRと一緒に業務を行う派遣型と製薬企業からプロジェクトを請負い自社の監督下で業務にあたる請負型の2種類があります。
CSOではMR未経験からの採用にも門戸を開いてはいますが、即戦力となるMR経験者のキャリア採用に力を入れています。
給与面や福利厚生面では製薬企業に見劣りすることもありますが、女性が他の業界で再就職するよりは高収入である場合が多いことや、これまでのキャリアを生かしながら勤務地を限定してMRとして働くことが出来るということが、多くのMRから注目されています。
また、子育ての期間はコントラクトMRとして経験と専門性を高め、子どもたちが手を離れたらまた製薬メーカーMRとして転職しようと計画されている方もいます。
医薬業界は日進月歩で目まぐるしく情勢が変化します。
業界を離れてしまうと遅れを取り戻すことも大変ですし、MR資格には5年ごとの更新がありますのでそういった意味でも、職場は変わってもMRとして働き続けるということも選択肢の一つとしてご検討してみてはいかがでしょうか?