キャリアアドバイザーが教える! 面接対策

面接官はあなたのこんなところに注目しています

面接官には2つの目があるといわれています。

一つは視覚としての目で眼球と呼ばれ、もう一つは心の目で心理眼と呼ばれています。

人は、眼球を通じて視覚による情報を得ています。その情報は脳に伝達され、解釈されています。この解釈で主観者の視点が加味され、眼球を経た情報は意味を持つようになります。この解釈のことを心理眼と言うのです。

さて、面接官の心理眼たるもの、一体どんなものでしょうか。それは、あなただけでなく、何人もの求職者を見てきた経験により研ぎ澄まされたアンテナのようなものです。面接官というプロフェッショナルとして、あなたよりもはるかに多くの面接を経験し、人を見る才能を常に磨いているつわものです。

このような面接官を前に、あなたは何を隠すことができるでしょうか。いや、むしろ、弱みを隠すのではなく、隠さないことの方が大切でしょう。

当サイトでは、面接官が見るあなたの外面と内面について、要点をまとめています。あなたの面接対策の参考になれば幸いです。

外見のチェック項目

求職者であるあなたが結果を出すために知るべきこと、その一つに面接官の視点があります。面接官はあなたのどこを見ているか、このページでは、面接官があなたの外見からキャッチしていることを解説します。

目 ─ 面接官はあなたの目を見ている

人間が集まり、一つの組織を形成して、ものごとを進めていくとき、最も重要なのはコミュニケーション能力です。意思疎通がうまくはかれる場合とそうでない場合では、生産性や時間効率の違いが大きくなるからです。

面接官がチェックする内容の一つに、コミュニケーション能力があります。その能力を発揮するために必要なのがアイコンタクトです。私たちはアイコンタクトによりコミュニケーションを図っており、欠かせないアクションです。

面接官が質問するときは、必ず、あなたに視線を投げ掛けています。なぜなら、その質問をあなたがどのように受け取っているか知る必要があり、そのためにアイコンタクトを通じて反応を受け止めようとしています。視線を送り、様子を確認しながら、必要に応じて説明を補充したり、返答のきっかけを与えたりすることで、うまく進行するようにコーディネートしています。

このように、面接官が行なうコミュニケーションに対して、あなたが伏し目がちに答えたり、視線を踊らせながら答えたりしていると、どうでしょう。面接官は、よりいっそう気を使うようになり、次第に「どうもうまく進まないな…」と感じさせることになってしまいます。
従って、面接者が大切にしなければならないのは、まずは、質問を投げ掛けられた相手の目を見ることです。ただし、相手の眼球を凝視するのではなく、目のあたりをやんわりと見ることです。
そして、質問を受け止めるている態度、態様を取ることです。質問される面接官の方に体を向け、話が理解できているのなら合間で適度な相槌をうちます。理解できていないのであれば、合間を見計らって、話の腰を折ることを詫びつつ、端的な質問を挟ませていただくようにしましょう。

面接者が意識しておくべきことは、面接官は、あなたとコミュニケーションがうまく図れるかどうかについて終始観察しているということです。あなたはここをうまく乗り切るために、良い印象を与えるアイコンタクトが自然と行なえるように、平素から、人とのコミュニケーションを通じて練習しておきましょう。特に目上の方やお客様とのアイコンタクトはよい練習になりますので、意識して取り組みましょう。
また、知らず知らずのうちにおこなっている目のクセは、意識してやめるようにしましょう。目のクセで特に多いのが、「目の瞬きを小刻みに繰り返す」、「目で天井を見つめたり、上目遣いでものを考える」といったものです。これらは、クセを通じて自分の心理や気持ちを吐露していることになりますので、十分な注意が必要です。クセは自分だけでは気づけないことがありますし、目のクセは反射と強いつながりがありますので、他の方から指摘してもらうようにするなどして、積極的な改善に取り組みましょう。

最後にもう一つ、気をつけなければいけないことがあります。それは、朝、早くから始まる面接の際に、「寝起きの目」を見破られていることです。
起床したばかりの目の周りからは、いかにも今、起きたかのような独特のオーラが発せられていますが、このオーラを止めるためには、体内ホルモンを正常に働かせることが大切です。そのホルモンとは、セロトニンやコルチゾールなどと呼ばれる覚醒ホルモンのことで、これには体内時計が正常に働いていないといけません。夜更かしや朝寝坊が過ぎる方は要注意です。
もし、平素から体内時計が狂いやすい生活を送っている方は、生活習慣を変えるように心がけましょう。その際に取り入れるべきことは、朝、太陽の光をしっかり浴びることです。これにより、体の覚醒が進むだけでなく、体内時計を調節し、一日のリズムを作り出す元となります。
特に、若い方は経験よりも社会人としての自覚を問われる傾向にありますので、自律した生活を送っていることを証明するためにも、規則正しい生活を心がけることはとても大切です。
心を正せば行動につながります。行動が正しくなれば、必ず結果が出ます。就職のために、自分に必要なことを取り入れましょう。

手 ─ 面接官はあなたの手を見ている

「手に汗を握る」とはよく言われる慣用句です。ドキドキ、ハラハラしたときに、無意識のうちに手のひらに汗をかくように、私たちの感情や心理が手に表れることがあります。

また、人にはクセというものが少なからずありますが、このクセのうち、手が行っているものが非常に多いのです。「手で鼻をつまむ」、「手で髪を触る」、「手でペンを回す」、「手で耳たぶを触る」、「手で口元を触る」などは一例ですが、これらは人が何らかの心理状態になったときに起こってくるものです。
目のところでも触れたように、クセは心理状態が体外で表現されるものと考えられています。あなたの心理状態を示すクセを相手がどのように捉えるか全く分かりませんが、少なくとも、クセ自体によい印象を持つことはないでしょう。また、手は相手の視線の高さから近いために、手の動きを伴うクセは相手の目につきやすいものです。
従って、手は、ひざ上に置くか、上肢に乗せて組むようにします。そして、その位置をホームポジションとします。このポジションに手を置いている間は、あまり動かさないようにしましょう。

また、手を使って物事を説明することがあると思いますが、その際は、終わった後、必ず、手をホームポジションに戻すようにしましょう。戻すように意識せずにいると、つい、無意識のうちに手が携帯電話を探し始めたり、先ほどのようなクセを始めてしまうことがあります。
日常生活では、手をひざの上に置くことは稀です。手のホームポジションという考え方も、普段は全く必要がないもので、面接などの特殊なシーンならではのものです。面接官はその点を心得ています。動きが加わった後の手が、第二の口と化して要らぬ表現をしないように、ホームポジションを忘れずに、習慣づけておく必要があります。
余談ですが、あなたの手のホームポジションが決められる方法をご紹介します。座るときに「手は膝の上に」とよく言われますので、ここがホームポジションらしいことはご存知かと思いますが、正確にはどこなのでしょうか。
これは、今、すぐに確かめることができます。まずは、椅子に座ってみてください。そして、何も意識せずに、手を膝小僧の上に置いてみてください。
すると、手を不自然に前に伸ばしたような体勢になってしまい、違和感がありませんか。しかし、手を膝の上に置く座り方は、昔から伝わる正しい座り方なのです。いったい、どうしたことでしょう。実は、そのままの姿勢では正しくないから、違和感を感じるのです。この違和感を取り除くのは簡単です。さあ、やってみましょう。
まず、手はそのまま膝の上に置いておいてください。そして、あなたの背筋をピンと伸ばすようにします。特に、おへその下あたりを前に突き出すようにして座ってみましょう。

いかがですか。手は以前の姿勢よりも無理なく膝の上に置くことができるようになりました。膝の真上は無理にしても、前よりも手が膝に近づくはずです。この位置があなたが置くべき手のホームポジションです。

足 ─ 面接官はあなたの足を見ている

足は、椅子に座っている限り、面接の最中に動かす必要のないものです。基本的に、目立つことのないように、謙虚で静かにさせておくべきでしょう。
そして、足にも悪い足グセがあります。「足を組む」、「貧乏ゆすり」、「足を開きすぎる」などは、あなたの印象をマイナスにおとしめてしまう良くない行為です。無意識のうちにこのようなクセをしないように、着座中は足を動かさない意識を持っておくことは大切です。
また、足は、座っている間、上体を支え、姿勢のバランスを保つために重要な役割を果たしています。従って、上体をバランスよく支えるために必要な足の置き方をすべきです。

ところで、足を床面に対して垂直ではなく、斜めにされていることがあります。
椅子の座面から床面までの高さが低い場合に、特によくみられるこの足の姿、いわゆる「モデル座り」ですが、面接では次の理由からお勧めできません。
まず、第一に、面接では長時間、椅子に座ることになります。短くても30分、長ければ1時間以上、座っておく場合に、足を斜めにしていては、上体を十分に支えきれません。このモデル座りは、机の上に手を乗せられる場合など、手で上体を支えられるときにできるポーズです。
モデル座りは足を意識した座り方です。必ずどこでも使える座り方ではありません。足を斜めにするときは、TPOを考えて必要なとき、あるいは、先ほどのように極端に座面が低い場合に限ってするようにしましょう。また、モデル座りを回避できる座り方もあります。

それは、座り方の基本を守ることです。つまり、椅子に浅く腰掛けることです。

椅子に浅く腰掛けると、あなたの膝は椅子の座面よりもかなり前に出ます。この膝、それから椅子の座面、この2点間の距離を利用して、足を膝から座面下にかけて自分側に引き込むようにして下ろします。膝から斜め後ろに置くような形になります。
こうすることで、座る姿勢が安定しますし、背筋の伸びたよい姿勢を長く続けやすくなります。また、足のすね部分に光が当たらず、影になりますので、足を強調した座り方にもなりません。

背筋 ─ 面接官はあなたの背筋を見ている

背筋は誰しもが心がける重要なポイントです。姿勢の重要性はあなたを凛と見せるために最も簡単な方法です。ところで、美しい姿勢を保つために、みなさんは何を意識されていますか。

おそらく、多くの方は肩を意識され、姿勢を正していることと思います。確かに肩を意識すると姿勢は正しくなりますが、面接のように長時間、肩を意識し続けるのはとても疲れます。それだけでなく、上半身に意識を置いていると、頭の回転が鈍るのです。答弁という最重要ポイントをおろそかにできませんので、肩に意識を置き続けるのは、リスクがあります。うまい方法はないでしょうか。
と、書きながら、実は、既に、楽に姿勢を正す方法を記述しています。手を膝の上に楽に置く座り方、そして、椅子に浅く腰掛ける座り方、この二つを併用することです。
手を膝に置く座り方は、下腹部を意識する方法ですので、あなたの意識を体の下側に下げる効果があります。頭や肩といった体の上部ばかりに意識を置くのではなく、体の下部と上部にバランスよく意識を配するのです。
また、椅子に浅く腰掛ける座り方は、背もたれを使うことなく、姿勢を自立させることにつながります。体の上部を支えている足の位置が最適化され、腰、頭部という体の要所が一本の線で結ばれるからです。このような二つの方法を併用することで、姿勢を保ちつつ、答弁に集中することができます。下半身で正しく座り、上半身で受け答えするのが秘訣です。

表情 ─ 面接官はあなたの表情を見ている

楽しそうな表情を見ると、微笑ましく感じたり、自分も楽しい気分になったりする、そういう経験はありませんか。

表情は、言葉以上に、直感的に相手の心を動かす大切なものと言えます。このような武器をみなさんは十分に活用されていますか。
面接では、つい、言葉で多くを説明してしまいがちですが、この行為は、相手に論理で訴えかけることになります。相手の左能に対してはそれなりの印象を残すことができるのですが、これではバランスが悪いのです。相手には、左脳だけでなく、感性や知覚をつかさどる右脳が存在します。従って、相手の右脳にも働きかける必要があるのです。
従って、論理的、理知的な説明に終始し、知性一辺倒で勝負するよりも、豊かな表情で端的な説明を展開する方が、論理と感性のバランスに優れ、高評価を得る確率が高まるのです。このように、科学的に見ても、表情は重要な武器となります。人生において、表情を訓練する機会は少ないと思いますが、本来は訓練を必要とするものです。その訓練方法をご紹介します。

表情の訓練というと、鏡を想像されやすいのですが、ここでは鏡は用いません。鏡の代わりに、ビデオカメラを用意してください。ビデオカメラがない場合は、携帯電話のムービー機能を使用しましょう。
なぜ、鏡を使うべきでないかというと、鏡では本当の表情が見れないからです。鏡を見ながら言葉を発すると、どうしても表情に意識を置きながらしゃべることになります。これでは、本来の表情や言葉とは違ったものが表れ、訓練になりません。面接のように言葉に集中しているときの表情を知り、ウィークポイントを改善する必要がありますので、言葉を発することと表情を確認することは、分けて行ないましょう。

ビデオカメラが捉えた映像は、面接官から見えるものと同じものですが、鏡は左右が反対になって映し出されます。また、自分の耳で聞く声色とビデオカメラに記録される音声では、音質が異なりますが、面接官が聞いている声色はビデオカメラに記録されたものに近いものです。ビデオカメラを使う方が効率的に自分を知ることができますので、労を惜しまずに、トライしてみましょう。

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